産業廃棄物の廃油とは
廃油とは、事業活動や製造過程、その他の作業中に使用された油や、不要となった油を指します。
典型的な例として、エンジンオイル、ギヤー油、切削油、または洗浄用作業から発生する油などがあります。
これらの油は本来の目的を果たした後、産業廃棄物として扱われ、適正な処理が必要です。廃油は主に3つの種類に分類されます。
鉱物油系廃油
エンジンオイルやタービン油、油圧作動油などが含まれます。
動植物性油系廃油
食用油や環境配慮型潤滑油などがこれに該当します。
合成油系廃油
シリコンオイルや合成エンジンオイルなどが含まれます。
なお、2サイクルエンジン用混合燃料などの「混合油」も廃油に分類されます。

廃油の性質と取り扱い注意点
廃油は、その種類や含有物によって性状が大きく異なります。
例えば、鉱物油系廃油は車両や機械から大量に排出され、揮発性の高いものも多いため、取り扱いには十分な注意が必要です。
特に引火性の高い廃油は火災の原因となる恐れがあるため、適切な保管と管理が求められます。
廃油取り扱いの基本ルールとして、排水口や土壌への流出を避け、専用の容器で管理することが重要です。
特別管理産業廃棄物としての廃油
廃油の中でも、引火点が70度未満の揮発油類や灯油類、またPCBを含む廃油は、特別管理産業廃棄物に分類されます。
これらは、一般的な産業廃棄物よりもさらに厳しい管理下で処理することが求められます。
特別管理産業廃棄物の取り扱いには、専門の処理業者への委託が必要であり、廃棄物処理法に基づくマニフェスト制度に従って適切な処理を実施しなければなりません。
不適切な保管や処分により事故が発生した場合、事業者のみならず経営者への重大な罰則が科される可能性があります。
これらの廃油が環境中に拡散すると、周辺住民の健康被害や環境破壊を引き起こすため、誤った処理方法については特に慎重に避ける必要があります。
廃油処理の主要な方法
廃油の処理方法として代表的なのが「焼却」、「蒸留」、「油水分離」の3つです。
焼却
廃油を高温で燃焼させ、最終的にCO2などのガスに変える方法で、特に引火性が高い廃油の処理に用いられています。
蒸留
廃油を熱で分解し、再利用可能な成分を取り出す方法です。これにより、燃料として再利用できることもあります。
油水分離
油分と水分を分ける処理法で、廃油の中に含まれる水分を効率的に取り除き、廃油を処理しやすい形にするために用いられます。
これらの処理方法は廃油の種類や性状に応じて使い分けられていますが、いずれも専門的な設備が必要で、技術面での注意点も多くあります。
家庭廃油と事業廃油の処理の違い
家庭で発生する廃油は主に食用油であり、比較的少量かつ限定的な成分が含まれています。
一方で、事業廃油はエンジンオイルや切削油、産業活動で使用される潤滑油などが含まれ、その成分は非常に多様で取り扱いが複雑です。
家庭廃油の場合、多くの自治体で回収やリサイクルプログラムが実施されていますが、事業廃油は産業廃棄物として扱われ、専門の処理業者への委託が原則です。
事業廃油は廃棄物処理法に則り、適切な方法で処理する義務があり、違反した場合には法的な罰則が科される可能性があります。
行政書士くにもと事務所
https://kunimoto-office-permits.com/
〒790-0062 愛媛県松山市南江戸3丁目10-15 池田ビル103号
TEL:089-994-5782
