建設業許可の防水工事とは
防水工事とは、建物や構造物を雨水や地下水などの水分の侵入から守るために行われる工事のことで、アスファルト、モルタル、シーリング材、塗膜などの多様な材料を用いた工法などによるものです。
建設業許可の分野では、主に建築物の屋根や外壁、バルコニーや地下室などの防水性を高めるための工事が該当します。
この工事を適切に行うことで、建物の耐久性を維持し、劣化を防ぐ役割を果たします。
この記事でわかること

防水工事の必要性と目的
防水工事が必要とされる最大の理由は、建物の性能と耐久性を保つためです。
雨水や湿気が建物内部に浸入すると、構造材の腐食やカビの発生を引き起こし、建物全体の寿命を短くする可能性があります。
また、雨漏りによる室内環境への悪影響も生活の質を大きく損ないます。
防水工事とは、単に建物を守るだけでなく、住む人や利用者が快適で安全に過ごせる環境を提供するための重要な工事なのです。
防水工事の種類と技術
防水工事にはいくつかの種類があり、それぞれの方法に特徴があります。
シート防水工事
シート防水工事は、防水シートと呼ばれる特殊な素材を建築物の屋根や床に敷設することで、防水性能を高める工法です。
この防水シートは耐久性が高く、耐候性や防水性にも優れています。
特に大規模な建物や工場などで多く採用されており、施工後のメンテナンスが比較的容易である点が特徴です。
塗膜防水工事
塗膜防水工事は、防水塗料を表面に塗りつけることで、防水層を形成する工法です。
主に屋上やベランダなど平坦な部分に使用されることが多いです。
この工事は材料の柔軟性が高いため、複雑な形状の箇所にも対応できるというメリットがあります。
塗膜を重ねることで厚みを調整しやすく、防水性能を確保しやすいです。
アスファルト防水工事
アスファルト防水工事とは、アスファルトを主成分とした防水材を使用する工法で、長年にわたり実績のある伝統的な防水手法です。
高温で溶かしたアスファルトを基材に塗布し、防水層を形成します。
そのため、防水性能は非常に高く、耐久性にも優れています。
特に大規模建築物や長期的な耐久性を求められる構造物において、多く使用されています。
モルタル防水工事
モルタル防水工事は、モルタル材を用いて防水層を形成する工法です。
一般的には、地下室やプール、外壁などで使用されることが多いです。
この工事は、耐久性がある点が大きなメリットですが、ひび割れなどの弱点が発生する可能性があるため、事前の十分な準備とアフターメンテナンスが必要です。

防水工事の実務プロセス
- 現場調査と診断
防水が必要な箇所を特定し、適切な工法を決定します。 - 下地処理
防水膜の接着を高めるために、表面を清掃・整備します。 - 防水層の施工
選定した防水工法に基づいて、防水層を設置します。 - 乾燥・定着
防水層がしっかりと定着するよう、必要な時間を確保します。 - 仕上げと確認
仕上げ作業を行い、漏水がないことを確認します。
これらのプロセスを正確に実行することで、防水工事の品質を高めることができます。
各工程で正確な記録を残しておくことも重要であり、これが後々のトラブル防止や顧客満足度の向上につながります。
防水工事と左官工事の違い
防水工事と左官工事は、適用される建設業許可が異なります。
防水工事は「防水工事業」に該当し、具体的にはアスファルト防水や塗膜防水、シート防水などが含まれます。
左官工事は「左官工事業」に分類され、モルタルや漆喰を用いた作業が含まれます。
なお、防水モルタルを使用する場合は、防水工事業と左官工事業のいずれで許可を取得していても施工が可能です。
このような場合、事前に使用材料や工事内容を確認しておくことが重要です。
施工方法の違いと進め方
防水工事と左官工事では、施工方法や進め方が異なります。
防水工事の施工
防水工事はアスファルト、シート材、モルタル、防水塗料などを使用して建築物に水の侵入を防ぐための層を設ける作業です。
雨水や地下水から建物を守ることを目的としているため、厳密な施工計画が必要です。
防水層の設置は、防水性能を確保するために施工後の検査も欠かせません。
左官工事の施工
左官工事はモルタルや漆喰を用いて建築物の内外壁や床の仕上げを行う作業です。
仕上がりの美しさや強度が重視され、技術者の技量が大きく影響します。
費用や工期の違い
防水工事と左官工事では、費用や工事にかかる期間も大きく異なります。
防水工事の工期や費用
防水工事は、使用する材料や工法によりコストが幅広く、例えばアスファルト防水工事やシート防水工事は比較的高額になる傾向があります。
気象条件に左右されることが多いため、工期が長引くこともあります。
左官工事の工期や費用
左官工事は、壁や床などの仕上げが中心となるため、防水工事よりも比較的費用は抑えられる場合が多いです。
ただし、デザイン性を重視する特殊な仕上げや高級な材料を使用する場合には費用が高くなることもあります。
工期については、作業規模や施工面積によりますが、一般的には防水工事より短期間で完了することが多いです。
防水モルタルはどちらに該当するのか?
防水モルタルを使用する工事は、防水工事業にも左官工事業にも該当する場合があります。
この判断基準は、施工の目的や範囲によります。
建築物への水の侵入を防ぐために防水性能を目的として施工する場合は「防水工事業」に分類されます。
一方で、防水モルタルを用いて外壁や床の仕上げを行う場合は「左官工事業」として扱われます。

愛媛県の建設業許可は行政書士くにもと事務所
防水工事の需要が増加している主な要因として、都市部における建物の老朽化が挙げられます。
特にマンションや商業施設のメンテナンス需要が高まり、防水工事の重要性が再認識されています。
また、気候変動による極端な天候や豪雨の頻発も背景の一つです。
これらの影響により、建築物の耐久性を維持するための防水対策への注目が集まっています。
防水工事業は今後ますます需要を拡大していくとになるでしょう。
実務経験が免除される国家資格等
営業所技術者要件の実務経験が免除される国家資格等のうち、代表的なものを一部ご紹介いたします。
- 1級土木施工管理技士
- 1級土木施工管理技士補
- 2級土木施工管理技士
- 2級土木施工管理技士補
- 2級建築施工管理技士
- 2級造園施工管理技士 など

特定行政書士 國本司
行政書士くにもと事務所
https://kunimoto-office-permits.com/
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