コラム

産業廃棄物の汚泥とは

汚泥とは、事業活動に伴って発生する泥状の廃棄物のことを指します。
その特性や発生源によって有機性汚泥と無機性汚泥に分類されます。

有機性汚泥は食品工場や下水処理場などで発生し、栄養分や有機物が多く含まれるのが特徴です。
一方、無機性汚泥は金属工場や建設現場で主に発生し、鉱物や金属成分を多く含みます。

汚泥が産業廃棄物に分類される理由

汚泥は、廃棄物処理法で定められた20種類の産業廃棄物の一つに含まれます。
その理由は、汚泥が事業活動の過程で排出され、適切に管理しないと環境汚染や公衆衛生への悪影響を及ぼす可能性が高いためです。

特に重金属や有害物質を含む場合、特別管理産業廃棄物として厳重な管理が求められます。
産業廃棄物収集運搬業者も、適正処理を実施する重要な役割を担っています。

汚泥の発生源

汚泥の発生源は非常に多岐にわたります。
代表的な発生源として以下の例が挙げられます

食品工場

食品加工や製造工程で発生する有機汚泥が主なものです。
これには食品廃棄物や動植物の副産物が含まれます。

建設現場

土木工事や建設作業で発生する建設汚泥が該当します。
この種の汚泥は無機的な成分を含むことが多いです。

工場排水

製造業や化学工業などの工場から排出される排水処理の過程で発生する汚泥が挙げられます。
有害物質を含む場合もあるため、適切な処理が必要です。

下水処理場

生活排水からの汚泥が主に発生します。
この汚泥には有機物や栄養分が多く含まれるため堆肥化が行われることもあります。

汚泥の発生源によってその性質や処理方法が大きく異なるため、排出事業者や処理業者は発生源に応じた最適な処分方法を選択することが重要です。

なぜ他の産業廃棄物より多いのか

汚泥が産業廃棄物全体の42%を占める理由は、その多様な発生源と発生量にあります。
他の産業廃棄物と比較しても、建設業・製造業・下水処理場をはじめとする多くの業種で発生しやすい特性があります。

また、液体成分を含むため重量がかさむこともその割合が高い理由の一つです。
さらに、汚泥は種類ごとに処理方法が異なるため、まとめて処理するのが難しく、分類・管理に時間と手間がかかる点も影響しています。

これらの事情から、汚泥が産業廃棄物全体の中で突出した割合を占める結果になっています。

建設・製造業での汚泥発生の現状

建設業では、土木工事や基礎工事に伴って無機性汚泥が多く発生し、これには浄水場の沈でん池から生じるものも含まれます。
また、製造業においては、金属の加工や化学製品の製造の過程でけい藻土かすや赤泥のような汚泥が発生します。

これらの汚泥は、処理が不十分であると環境へ悪影響を及ぼすため、適切な処理方法や管理体制の導入が求められています。

下水処理場と汚泥の関係性

下水処理のプロセスでは、家庭や工場から流れ込む汚水中に含まれる汚濁成分を分離する際に、大量の汚泥が生成されます。
特に、余剰汚泥として分類されるものは、一定の処理を経て焼却や堆肥化が行われる場合があります。

下水処理場で排出される有機性汚泥は量が多く、環境への負担を軽減するための効率的な処理方法を採用する必要があります。

主な汚泥処理方法と課題

汚泥の主な処理方法として、焼却、埋め立て、セメント原料化、堆肥化、メタン発酵、造粒固化、溶融処理、油水分離などがあります。
例えば、焼却は汚泥を脱水・乾燥後に燃やして体積を減らす効果がありますが、焼却施設の運営コストや燃焼時の環境負荷が課題となっています。

また、埋め立て処理は簡便ではあるものの、埋め立て地の確保や汚染リスクが問題視されています。
一方で、リサイクルを目的としたセメント原料化や堆肥化が進められていますが、これらも処理効率や適切な品質管理が継続的な課題です。

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