コラム

建設業許可の左官工事とは

左官工事とは、工作物に壁土、モルタル、漆喰、プラスター、繊維などを用い、こて塗り、吹付け、または貼り付けなどの技法を使って仕上げを行う建設業の一分野です。

その目的は、建築物の美観を整えるだけでなく、防水性や耐火性、断熱性を高めることにもあり、住宅や商業施設、公共建築など、幅広い構造物で採用されている工事手法です。
左官工事は、単なる表面仕上げにとどまらず、建物の耐久性や住環境の快適さに大きく寄与する重要な役割を果たしています。

モルタル仕上げの基本種類

モルタル仕上げは、左官工事において最も一般的な施工方法のひとつで、多様な仕上げ方法があります。
主な種類として、打ち放し仕上げ、刷毛引き仕上げ、木ごて仕上げ、鏝(こて)仕上げなどがあり、仕上がりの表面の風合いや特性が異なり、施工する建物や用途に応じて使い分けられます。

モルタルは、セメントと砂を主成分とした建材であり、強度が高いため、建築物の耐久性を高める重要な役割を担います。

防水モルタルの特徴と用途

防水モルタルは、建物の防水性を高めるために特別に調合されたモルタルで、水回りや外壁の施工に多く使用されます。これにより、雨水や湿気の侵入を効果的に防ぐことができ、建物の耐久性を向上させ、浴室やキッチン、屋上、外壁の防水仕上げにおいて優れた性能を発揮します。

なお、防水モルタルの適用は「左官工事業」または「防水工事業」の建設業許可が必要な場合があるため、施工業者の選定には注意が必要です。

左官工事がもたらす空間美

モルタルや漆喰を使用した壁や天井の仕上げは、自然素材ならではの温もりや質感を生み出し、住まい全体に心地よい空気感をもたらします。
さらに、左官によって仕上げられた壁は、素材の持つ吸湿性や断熱性が活かされ、快適性の向上にも寄与します。

また、デザイン性においても、シンプルでモダンな表面仕上げから、古民家風の風合いを再現した伝統的なスタイルまで、幅広いニーズに対応できます。

左官工事は建設業において「唯一無二」の空間デザインを生み出す手段として重要な役割を担います。

維持とメンテナンスの重要性

左官工事で仕上げられた壁や床を長く美しく保つには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に漆喰やモルタル仕上げの場合、ひび割れや汚れが発生する可能性があるため、定期的な点検や補修が必要です。

特別な防水処理やコーティングを行うことで耐久性を向上させるなど、施工後も適切な手入れを心掛け、長く快適な空間を維持することを目指しましょう。

実務経験が免除される国家資格等

専任技術者要件の実務経験が免除される国家資格等のうち、代表的なものを一部ご紹介いたします。

  • 1級土木施工管理技士
  • 1級土木施工管理技士補
  • 2級土木施工管理技士
  • 2級土木施工管理技士補
  • 2級建築施工管理技士
  • 2級造園施工管理技士 など

行政書士くにもと事務所
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