コラム

建設業許可の大工工事とは

大工工事には、木材を加工または取り付けることで建築物の一部を築造したり、建築物に木製設備を設置する工事などが該当します。

この業種は建設業許可の29業種の一つに含まれ、木材を扱う技術が求められる専門的な工事分野です。
住宅から商業施設まで、さまざまな建物において重要な役割を果たしています。

この記事でわかること

大工工事とは何か

大工工事の位置づけ

大工工事は、建設業界全体の中核とも言える位置づけにあります。
この作業は木材という主材料を扱い、主に住宅や商業施設に関わる工事を担うため、建築業界の重要な基礎を形成しています。

同時に、橋梁や大型施設においても型枠工事としての技術が応用されることがあり、インフラ建設の分野にも関与しています。
伝統的な和風建築や現代的な木造建築の需要が伸びている中で、大工工事の重要性はさらに高まっています。

大工工事の工事内容

大工工事には、主に以下のような工事が該当します。

  • 木造建築工事
  • 型枠工事
  • 造作工事
  • 木製設備の取り付け工事

住宅や施設の木造部分を作り上げたり、建物の内部に木製の棚やカウンターを設置したりと、木材に関わる施工が多岐にわたります。

大工工事の専門性

大工工事は、特に木材に特化した施工を手掛ける点が他の建設工事との大きな特徴です。
例えば、建築工事は建物全体の施工を包括的に行うことを指しますが、大工工事はその中でも木工部分を専門的に担います。

また、内装仕上工事が壁紙や床材などの仕上げを専門にするのに対して、大工工事は構造そのものや木製の設備の施工を担います。

それぞれの建設工事が専門性を持ちつつ、協力しながら一つの建築物を完成させる役割を果たしているのです。

具体的な大工工事

型枠工事、造作工事

型枠工事は、建築物の基礎やコンクリート構造を形づくるために、木材や金属を用いて型枠を作成・設置する工事のことを指します。
造作工事は、建物の内装に関わる木製の細かい部分、例えば壁や天井、家具などの加工・取り付けを行う工事のことです。

これらの工事は、建物の美観や耐久性を向上させるために欠かせない作業として重要な役割を果たしています。

木造躯体工事

木造躯体工事とは、木材を用いて建物の骨組みを構築する工事のことです。
特に日本の伝統的な建築技術に基づく木造構造は、優れた耐震性や断熱性を実現しています。

この工事は建物全体の基盤を形成するだけでなく、精密な技術を必要とするため、専門的な知識と技能が必要となります。

木製設備の取り付け工事

木製の階段、カウンター、キャビネット、収納棚などの据え付け工事なども大工工事に該当します。
これらは家具職人が制作した木製品を家屋や施設に設置するケースも多く、大工工事業者の熟練した技術が必要とされます。

建物の使い勝手やデザイン性を向上させる重要な役割を果たしているため、施主や設計者のニーズに細かく応えるスキルが求められます。

プレカットと伝統工法の比較

大工工事には伝統工法とプレカット工法という2つの方法があります。

伝統工法では、大工が一つ一つの木材を現場で加工し、家の骨組みを組み立てていきます。
この方法は高い技術と経験を必要とし、特に神社仏閣のような建物で見られる日本の伝統技術を生かした工法です。

一方、プレカット工法は工場で木材をあらかじめ機械加工してから現場に運び込み、組み立てる工法です。
作業効率が高く、工期短縮や品質安定が期待できますが、カスタマイズ性は伝統工法に比べてやや制限される場合があります。

リフォーム工事に関わる大工工事

リフォーム工事において、大工工事業が果たす役割は非常に重要です。
例えば、キッチンや浴室のリフォームでは、大工工事による配管スペースの下地作りや壁の修繕などが含まれます。

また、近年では耐震補強工事などでも大工工事の専門技術が必要とされる場面が増えています。
他業種許可の併用を検討することで、リフォーム工事の受注範囲を広げ、業務の幅を拡大することが可能となります。

大工工事とリフォーム工事の違い

大工工事とリフォーム工事の最も大きな違いは、工事の範囲と目的にあります。
大工工事は建物の骨組みや内装の木工部分を成形する工事を中心とし、主に建物の構造自体に需要があります。

一方、リフォーム工事は既存建物の機能性やデザイン性を向上させるための全体的な改修を指します。
リフォーム工事には、大工工事を含む場合もありますが、電気工事や水道工事など他の専門工事が多く絡む点が大きな特徴です。

許可の種類には要注意!

リフォーム工事において、請負金額の基準に応じて建設業許可が必要となります。
例えば、リフォーム工事全体の請負金額が500万円以上であれば一般建設業許可が必要です。

また、元請として特定建設業許可が必要となるケースは、リフォームの規模が非常に大きく、工事金額が4,000万円以上になる場合です。

リフォームは大工工事の一部として扱われる場合もあるため、工事内容や金額に応じて適切な許可を得ることが求められます。

愛媛県の建設業許可は行政書士くにもと事務所

近年の改正建設業法では、大工工事業を含む建設業全体において、働き方改革やコンプライアンスの強化が進められています。
長時間労働の是正や、適切な工期設定、下請け業者への適正な支払いルールの厳守が求められるようになりました。

これにより、現場でのプレッシャーが軽減される一方、業務管理能力がより重要視されています。
建設業許可には、法改正に対応した要件を満たすことも不可欠であり、とくに児童または若年層の健全な雇用促進や安全に配慮した取り組みなど、大工工事業者として新たな責任も発生しています。

これらの規制改定に対応できるかどうかが、事業の今後の成長にも大きく影響してくるでしょう。

実務経験が免除される国家資格等

営業所技術者要件の実務経験が免除される国家資格等のうち、代表的なものを一部ご紹介いたします。

  • 1級建築施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士補
  • 2級建築施工管理技士
  • 2級建築施工管理技士補
  • 2級建築士
  • 木造建築士 など
この記事の投稿者
特定行政書士 國本司

行政書士くにもと事務所
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