コラム

建設業許可の機械器具設置工事とは

機械器具設置工事とは、機械器具の組立てや取り付けを通じて工作物を建設する、もしくは既存の工作物に機械器具を設置する工事のことを指します。
この工事は工場やプラントの設備を初め、エレベーターやエスカレーター、舞台装置など多岐にわたる設備に関連しています。

例えば、「揚排水機器設置工事」や「給排気機器設置工事」などの実例があります。
特に近年では、産業や経済の発展に伴い、この分野の重要性が増しているといえるでしょう。

この記事でわかること

他の工事業種との違いと特徴

機械器具設置工事は、他の工事業種と異なり、主に機械器具を組み立てたり既存施設に設置するといった作業を伴う点が特徴的です。
電気工事業や管工事業では、電気配線や配管の施工が中心となりますが、機械器具設置工事ではそれらの作業が付帯する場合もあります。

ただし、単に機械を設置するだけではこの工事業種に該当しないため、専門的な判断が求められる場面も多いです。
このように、機械器具設置工事はさまざまな工事業種と関わりながら、独自の役割を果たしている分野とされています。

工作物と機械器具の取付工事の違い

機械器具設置工事は、建設業としての分類に属しますが、その中でも工作物の建設と機械器具の取付工事には明確な違いがあります。
工作物は一般的に建物や土木構造物のような固定された設備を指し、これらの工事には主に建築工事や土木工事が該当します。

一方で、機械器具設置工事は、工作物内において高度な機器や設備を設置・据付することを主な目的とする工事です。
この違いから、単に建物を作るというよりも、機械の性能を最大化するための精密な配置や設置作業が必要になる点が特徴として挙げられます。

電気工事や配管工事との重複点

機械器具設置工事は、他業種との関りが深く、その中でも特に電気工事や配管工事との重複が見られます。

プラント設備工事や立体駐車設備工事では、機器の設置だけでなく、電気の配線や配管システムの調整が必要になることが一般的です。
そのため、建設業許可を取得する際にも、これらの関連業種の知識や専門性を持ち併せて対応するケースがあります。

しかし、これらの業種と重なる部分があっても、工事の主たる作業が「機械器具を組み立て、対象物に固定する工程」である場合は機械器具設置工事業に分類されます。
これが許可申請の際の判断ポイントの一つです。

重量物運搬や基礎工事との関連

大型機械や設備を設置する場合は、基礎工事が必要不可欠です。

重量物の運搬は据付作業の一環として重要な工程であり、特化した技術や設備を必要とすることもあります。
しかし、重量物運搬そのものは「機械器具設置工事」に該当しない点が注意点です。

このように、それぞれの工程や役割を明確に区分することで、建設業許可の要件や業種の整合性を保つことができます。

機械器具設置工事に関連する実例

プラント設備工事

プラント設備工事は、工場や生産施設などにおいて重要な役割を果たす工事であり、製造工程で利用される大規模な機械装置や配管システムなどの設置を指します。
石油化学プラントや食品加工工場の設備などが含まれます。

エレベーター・エスカレーターの設置

建物の縦移動を支えるこれらの設備は、公共施設や商業ビルだけでなく、病院や学校など幅広い場所で利用されています。
近年では、省エネルギー設計やバリアフリーに対応した最新型設備の導入が進んでおり、多様なニーズに対応する技術が求められています。

給排気機器や集塵装置の設置

トンネルや工場内で使用される給排気機器や集塵装置の設置も、機械器具設置工事に含まれます。
これらの工事は、多くの場合、空調工事や管工事と重なる部分がありますが、その規模や専門性によって機械器具設置工事として分類されます。

遊園施設や舞台装置の設置

遊園地のアトラクションや劇場の舞台装置などの設置も機械器具設置工事に該当します。
大型ジェットコースターや観覧車の組立て、舞台の昇降装置を含む仕掛けの設置などが挙げられます。
このような工事は、安全性や精密さが求められるだけでなく、創意工夫が活かされる魅力的な分野です。

立体駐車場の設置事例とその方法

立体駐車場の設置工事は、建物や基礎工事と密接に関わりつつも、特定の条件を満たすことで機械器具設置工事として区分されます。
この場合、駐車場の機械的な部分、例えば車両を昇降させるリフト設備や回転ラックなどの大型機器が対象となります。

これらの機器を安全かつ効率的に設置し、動作させる点がこの工事の特徴と言えます。

施工過程と必要な技術

立体駐車場の設置工事では、設計図に基づいた綿密な準備が欠かせません。
まず、現場の検査や基礎構造の適正確認を行い、その上で機器を組み立てます。

輸送された大型機器は正確な据付けが必要であり、精密な位置合わせを行うために高度な施工技術が求められます。
また、立体駐車場は使用頻度が高い設備であるため、耐久性を考慮した安全基準や検査工程も重要です。

建築一式工事との境界線

立体駐車場工事が建築一式工事に該当する場合と機械器具設置工事業に該当する場合の違いは、工事の主たる目的や内容によって判断されます。

建築一式工事

建物自体の新築や改築に係る工事である場合は建築一式工事と見なされることが多いです。

機械器具設置工事

すでに存在する建物や設備に立体駐車場の機械部分を取り付ける場合は、機械器具設置工事として区分されることがあります。

愛媛県の建設業許可は行政書士くにもと事務所

高度化する施工技術に対応するには、熟練した技術者の育成が欠かせません。
機械器具設置工事業では、技術者の確保が重要な要件となっており、実務経験や資格の取得が求められます。

そのため、持続的に研修プログラムを実施し、業界全体で人材育成を推進する必要があります。
また、新しく参入する企業や技術者に対して、建設業許可取得のためのサポート体制を整えることも課題です。

これらを通じて、安定的に高い技術水準を保つことが可能となり、業界のさらなる発展に寄与することが期待されています。

実務経験が免除される国家資格等

営業所技術者要件の実務経験が免除される国家資格等のうち、代表的なものを一部ご紹介いたします。

  • 1級建築施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士補
  • 2級建築施工管理技士
  • 2級電気工事施工管理技士補
  • 2級管工事施工管理技士補 など
この記事の投稿者
特定行政書士 國本司

行政書士くにもと事務所
https://kunimoto-office-permits.com/


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